2025年10月9日(木)午前、宗像大社辺津宮(福岡県宗像市田島2331)を参拝しました。JR鹿児島本線赤間駅・東郷駅から西鉄バスで宗像大社前下車です。本社は日本最古の神社の一つです。御祭神は天照大神の三女神で、沖津宮(田心姫神 たごりひめのかみ)、中津宮(湍津姫神 たぎつひめのかみ)、辺津宮(市杵島姫神 いちきしまひめのかみ)にそれぞれ祀られ、この三宮を総称して、宗像大社といいます。古来から海上交通の神として崇敬されていました。
写真1は、奥に神門と本殿を囲む廻廊です。

写真2は、拝殿と参拝する人です。

写真3は、拝殿と奥に本殿です。拝殿は筑前領主の小早川隆景が天正16年(1590)に再建、本殿は天正6年(1578)に大宮司宗像氏貞が再建しました。ともに重要文化財です。

写真4は、奥から見た本殿と拝殿です。

次いで沖ノ島(沖津宮)が信仰の場として古代には多くの祭祀品が奉献され、この発掘された遺物(国宝)を展示している神宝館(入場料800円)に向かいます。1階展示室の展示物青銅鏡の中から代表的なものをお見せします。写真5は、内行八花文鏡(4~5世紀)

写真6は、鳥文縁方格規矩鏡(4~5世紀)です。

写真7は、半円方形帯画像鏡(4~5世紀)です。

写真8は、阿弥陀経石(重要文化財)です。正面が阿弥陀仏像で、背面に阿弥陀経を刻んでいます。これは沖ノ島の発掘品ではなく、鎌倉時代の寄進です。

写真9は、金製指輪です。内径1.3cmで中央菱形部分には4弁の花文があしらわれており、5~6世紀のものと推定されています。

2階に移動し、写真10は、挂甲小札(5~6世紀)、即ち古墳時代の鎧の部品である小札です。

写真11は、金銅製歩揺付曇珠です。尻に伸びた革帯(辻)に付ける装身具で、6~7席のものと推定されます。

写真12は、金銅製雛形五弦琴(7世紀)です。和琴のミニチュア品です。

写真13は、須恵器台(7世紀)です。

写真14は、金銅製龍頭一対です。

写真15は、奈良三彩小壷です。

写真16は、銅製雛形紡織具の刀抒・麻笥です。

2階に移動して所蔵古文書である「宗像神社文書」(重要文化財)を見ます。写真17は、寛喜三年(1231)四月五日付官宣旨です。筑前国(宗像郡)曲村40町歩を宗像大社修理料として寄進する内容です。

写真18は、(永禄七年)十二月十二日付聖護院道増書状です。明から帰途の京衆船が難破してこの寄者(積荷)を慣例により宗像社が取得したのに対して、船主が返還を求めたのを、将軍足利義輝使者として道増が求めた内容です。なお、この時の寄物を本殿再建費に当てて出来たのが現存する本殿です。

部屋中央にあるのが、写真19の、石造狛犬(重要文化財)です。南宋からの渡来品と考えられ、背面に建仁三年(1203)と奉納者の陰刻銘があります。

最後の写真20は、より大型の左側の木造狛犬(重要文化財)です。

(2025.10.14)