再訪大慈寺―成都雑感〔147〕―

 2019年10月18日(金)午後、大慈寺(古大聖慈寺)を参観しました。2013年3月以来です。当時は寺周辺を再開発中(太古里)で、寺自体も修復中でした。そこで、改めて本寺を紹介します。本寺は3・4世紀創建と伝え、1600年余の歴史を持つとされています。歴史的には唐代の三蔵玄奘(602~64)が武徳5(622)年春に受戒したことで知られています。そして、南宋の代、涪州人(重慶市涪陵区、旧涪江郡蘭溪邑)の蘭渓道隆(1213~78)が13歳にて本寺で出家しました。道隆はその後、寛元4(1246)年に日本に渡り、建長5(1253)年、時の執権北条時頼の創建した鎌倉の建長寺の開山となり、日本に純禅を伝来した僧として名を残します。このように、歴史に名を残した高僧が若くして修行したのが本寺であり、日本とも関係があるのです。本寺は唐宋代に栄え、その後、明代の宣德10改修されて今日に至っています。そして、2004年4月、正式に対外開放となりました。

 本寺の所在地は成都市大慈寺路(蜀都大道)23号で、拝観時間は8時~20時で、拝観は無料です。公共交通は、地下鉄2・3号線春熙路站下車です。E2出口(3号線南側)から東大街下東大街段に出て、東に行き、交差点を越して、南糠市街へと左折して北に行けば本寺です。約700mです。他に本寺北に接した大慈寺路の大慈寺路站か蜀都大道紅星路口站に停まる市内バス3路(九里堤公文站~城東客運站)・4路(茶店子公文站~成都東客站西広場站)・58路(万家湾公文站~五桂橋公文站)・98路(人民中路二段站~舜和園站)等があります。

 後山門(北門)から入りました。写真1は、蔵経楼です。2階が経蔵で、1階は法堂として仏事・行事に使われています。

 法堂では女性達の読経が行なわれていました。写真2が、それです。

 写真3は、祖師堂です。

 写真4は、大雄宝殿です。

 写真5は、本尊の釈迦牟尼仏像です。また、背面壁外には阿弥陀仏像が捧持されています。

 写真6は、法会の様で、釈迦牟尼仏像前の導師が読経をしています。この左右には女性の信者達が同じく読経しています。

 写真7は、観音堂です。

 写真8は、観音菩薩像です。祈りを捧げているところを撮りました。また、背面壁外には韋駄菩薩(韋駄天)が捧持されています。

 写真9は、薬師堂です。

 最後の写真10は、薬師仏像で、脇侍の左右は日光・月光菩薩像です。

(2019.10.30)

不明 のアバター

About kanazawa45

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
カテゴリー: 観光(成都) パーマリンク

コメントを残す