再訪永陵博物館―成都雑感〔161〕―

 2018年4月14日(土)、永陵博物館(成都市青羊区永陵路10号)を見学しました。2009年12月4日以来です。この時の記事は「成都永陵博物館(永陵公園)―成都雑感〔88〕―」(2009年12月5日付)としてアップしています。本博物館は唐滅亡後の五代十国時代の前蜀国(大蜀)開祖、王建(847~918年)の陵墓永陵を博物館としたもので、開館時間は8時半~18時、入場料20元です。地下鉄2号線通恵門站・4号線寛窄巷子站下車後、西安路北上(以上約1km)か市内バス槐樹街西站(30・48・54・341路)・永陵路口站(42・126・127路)下車です。

 永陵は円形で高15m、直径80m余です。地宮は前・中・後室の3室からなり全長23.4mです。1942年の発掘で王建墓と確定しました。1961年3月4日、第1回全国重点文物保護単位に指定されました。また50年代から2006年までに何度かの修復・復原がなされました。2009年には陵を含む園林区を大改修して、面目を一新しました。2015年には園林区の北に総合館を開設して現在に至っています。同時に地宮の道を保護用のガラスで覆いました。

 写真1は、神道から見た永陵正面です。神道の左右は廂房で、文臣・武将・獬獅・鞍馬石像(復原)が立っています。

 写真2は、墓道から前室、奥に中室を見たものです。

 写真3は、中室で、青白大理石の王建石棺床です。奥が後室です。

 写真4は、王建石棺床西壁に彫られている二十四楽伎(南璧4・東壁10・西壁10)の吹葉伎と弾堅箜篌伎です。

 写真5は、中室奥から王建石棺床を撮ったものです。

 写真6は、後室中央に置かれている王建坐像(高96cm)です。

 写真7は、王建石棺床東壁の二十四楽伎の撃羯鼓伎です。頭が見えているのが12座の武士力士石像です。

 写真8は、神武殿から見た永陵です。

 写真9は永陵背面です。

 写真10は、永陵前右側面(東)です。

 神武殿内は「千裁帝陵・芙城記憶」と題する展示で、永陵を解説しています。写真11は、永陵のレプリカです。

 永陵の北口の北に対面して2階建ての総合館があります。現在のところ地下1階が展示スペースとなっています。写真12は、王建皇后周氏坐像です。1990年に永陵西南数百mで発掘された墓葬から発見されました。

 写真13は、前蜀の永平五年(915)の銘のある陀羅尼経幢です。

 写真14は、五代八卦銅鏡です。

 写真15は、石材等です。上は永陵地宮図です。

 最後の写真16は、各種の陶俑です。

 なお、フォトアルバム「成都・永陵博物館」はhttps://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngtQcIbXDv80p-zhNzgです、また、『成都永陵博物館-王建墓』公式サイトはhttp://www.cdylbwg.org/index.aspxです。

(2018.05.6)

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About kanazawa45

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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