大明宮国家遺址公園―中国雑感〔14〕―

 2013年10月23日(水)、西安訪問を利用して、大明宮国家遺址公園を訪れました。ここは、唐王朝の長安城の宮殿、大明宮の遺跡を公園として公開したものです。2010年10月1日に開園しました。公園は無料開放されていますが、主要部分の「遺址保護示模範区」(含元殿遺址・大明宮遺址博物館・微縮景観・紫宸殿遺址等)と考古探索中心は有料で、共通入場料60元(65歳以上無料 9時半~18時)です。入場券は丹鳳門東奥にある游客服務中心で求められます。公園南正面の丹鳳門は市内バス丹鳳站のすぐ北で、2路(辛家廟公文枢紐站~特警支隊站 北関站で地下鉄2号線安元門站乗り換え可)、262路(団結南路南口站~灞橋停車場站 北関経由)が停まります。他、太華路站から東に自強東路を約600mです。太華路站には、2路、16路(辛家廟公文枢紐站~公文五公司家属院站 火車東・五路口で地下鉄1号線五路口站乗り換え可・新城広場・鐘楼・南門站経由)、17路(紅旗西站~火車站)、22路(辛家廟公文枢紐站~曲江地調度站 東門・大雁塔站経由)、38路(万寿路~城北客運站 朝陽門站で地下鉄1号線朝陽門口站乗り換え可)、K46路(大明宮建材家居城站~城南客運站 火車東・五路口・鐘楼・小雁塔站経由)、104路(三民村站~大明汽車配件城站 火車東・北門経由)、216路(大明宮建材家居城站~特警支隊站 朝陽門・五路口・大差市・南門経由)、262路、263路(火車北站~東門站 朝陽門站経由)、309路(聚盛五金機電市場站~長安大学站 火車東・新城広場站経由)、913路(城北客運站~南門站 万寿路・半坡博物館站経由)が停まります。両站にはこの他、500番台などの距離料金制の小型バスもあります。観光時間は約2~5時間と見て下さい。有料電動カート・レンタル自転車等の利用も出来ます。

 大明宮は、唐太宗の634(貞観8)年に建設が開始され、昭宗の896(乾寧3)年に再度の戦火で失われました。長安城の東北城壁から北に梯形に突き出た形で作られ、面積3.2平方㎞(北京紫禁城の約4.5倍)、城壁周7.6km(東西1.5km・南北2.5km)、城門11です。南正門が丹鳳門で、北門が玄武門で、この間に南から、御道・前朝・内庭の3部に大別されます。御道は広場、前朝は政庁で、正殿の含元殿・宣政殿・紫宸殿と並びます。内庭は居住・宴游区で太液池があり、この西に別殿の麟殿があります。この大明宮遺址は1961年に第1回の全国重点文物保護単位(特別史跡に相当)に指定されました。

 写真1は、復原された丹鳳門です。この門は皇帝専用の門です。さらに東西に望仙門・建福門があり、臣下はこれより大明宮に入ります。復原された門自体が丹鳳遺址博物館として、内部に遺跡をそのまま保存展示しています。

 写真2は、丹鳳門遺跡です。これは西側より撮ったものです。

 写真3は、大明宮の正殿である、復原された含元殿基台の正面全景です。遺跡は復原基台の下に保護保存されています。丹鳳門から含元殿までは約600mあり、この間は広場となっており、謁見・閲兵等の場となりました。含元殿は663(龍朔3)年に完成し、886(光啓2)年に失われました。慶典・朝会・外交儀礼等の場として用いられました。中央が主殿で、11間(副階を含め13間)・4間(副階を含め6間)の2階建ての建築物で、3層の主殿基台は高10.58m・東西76.8m・南北43m・総面積3300㎡(殿全体では東西約200m、南北約100m)で、主殿の東・北・西を高1.3mの土牆で囲まれていました。主殿の東南が翔鸞閣(東朝堂)、西南が柄鳳閣(西朝堂)です。なお、橋の手前に柵と網が見えますが、この先が「遺址保護示模範区」で、右側に入口があります(この手前に入場券売場もあります)。

 写真4は、西朝堂から見た主殿と東朝堂基台です。遠くに高層マンション群が見えるように、西側も同様で、マンション開発が行われています。

 写真5は、含元殿復原模型です。入口の左側に展示しています。もちろん下と左脇に説明版(中国語・英語)があります。

 含元殿を出て、東側の道を北に歩き過ぎると、左手に下る道があります。そこに入ると、大明宮遺址博物館入り口です。博物館の建物は土で覆われて植生されていますから、周囲からは小丘のようです(この点、四川省の三星堆博物館第一展示館と同様です)。写真6は、第一単元室に展示されている「鎏金銅鋪首」(大明宮遺址出土)です。これは門扉の鍍金された金属飾です。この他、方磚等の大明宮遺址出土品が展示されています。また、大明宮遺址模型もあります。

 写真7は、第二単元室に展示されている「石刻力士」(大明宮遺址出土)です。本室も瓦・石柱礎・白石像等の大明宮遺址出土品が展示されています。また、玄宗皇帝の含元殿の元日朝会のジオラマもあります。

 写真8は、第三単元室に展示されている胡人騎馬像(昭陵段筒壁墓出土)です。本室では、三彩駱駝・武官俑等の昭陵陪墓出土品を中心に展示されています。また、麟殿模型もあります。

 写真9は、第四単元室の「武則天麟殿設宴会見日本使臣」ジオラマです。これは702年(大宝2・嗣聖19)年の第8回の遣唐使栗田真人に対する歓迎宴です。本室には他に黒彩執壺(耀州窯)・玉佩飾・銅鏡等の昭陵陪墓・西安市出土品が展示されています。

 写真10は、博物館の道を戻り、左側(東)に広がる「微縮景観」です。これは大明宮を1/15の縮尺でジオラマ化したものです。東側から撮ったものです。左から含元殿・宣政殿と並び、中央の塔が望仙台で、その横奥が紫宸殿です。さらに奥に見えるのが麟殿です。なお、「微縮景観」の西には紫宸殿遺址がありますが、今回は訪れなかったので紹介できません。

 最後の写真11は、1986年1月に撮影したものです。大明宮の発掘調査始まっていましたが、含元殿は完全な発掘調査はまだでした。西側の西朝堂から眺望です。

 なお、フォトアルバム「西安・大明宮国家遺址公園」はhttps://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpk1e1ZQrdTL34j2kQです。

(2013.10.29)

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About kanazawa45

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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