二環路成都快速公文(BRT)試開業―成都雑感〔149〕―

 2013年5月31日(金)、二環路の2階建て道路工事の完成に伴い(28日オープン)、成都市初の快速公文(BRT)、二環路を循環するK1線(内側・右回り)とK2線(外側・左回り)が試開業しました。初日の31日には約19万人余の乗客を数えました。6月10日までは無料です。二環路約29kmを循環する両路線は、K1が双橋市南站を始発、K2が双橋子北站を始発として、28の站(停留所)が設置されています。運行時間は6時~23時で、所要時間は約66分で、運賃2元と、従来の市内バスと同じです。ただし、22時以降は追加運賃1元が必要です。

 站は、KIが双橋子南-二二環路牛市口-二環路蓮桂東路口-二環路龍舟路口-二環路成仁公交站-東湖公园-二環路科華路口-人南立交橋東-二環路紫荆北路口-紅牌楼東-紅牌楼西-二環路少陵路口-清水河-二環路光華村街口-二環路府南新区-二環路蜀漢路口北-営門口北-二環路西南交大-二環路商貿大道口-火車北站東-高笋塘-二環路三友路口-二環路桃蹊路口-二環路建設路口-二環路建設南路口-二環路双林北支路口-万年場-双橋子北-双橋子南で、K2は火車北站東が火車北站西と別になっています。

 私もさっそく試開業当日午前に乗ってきました。西南交大站とイトーヨーカドー双楠店の最寄り停留所の少陵路口站間です。写真1(本写真のみ6月1日撮影)は、西南交通大学教学中心楼から見た二環路上を走る快速公文(BRT)です。手前がK2線、後方がK1線です。本年に導入された新連節車輌です。従来の連節車輌と大きく異なるのは、快速公文では乗降口が進行方向の左側で、一般道路の右側と異なるため、車体両側に乗降口があることです。今後の市内連節バスの主力となるからです。もちろん従来と同じくCNG車です。写真を見ればお分かりのように、二環路は2階建て道路となり、上は信号なしの立体交差の自動車専用道となっています。なお、二環路工事に伴い、西南交大の南門(正門)が少し後退したところに新設されました。

 写真2は、少陵街口站です。階段(上りエスカレーターも設置)を上がると、路線案内板があり、切符売り場で切符(トークン)を求めてから、地下鉄のように改札口に行きます。なお、改札口はK1・k2線それぞれの専用となっており、案内板に従って動いてください(基本的にそれぞれの路線の進行方向です)。

 写真3は、改札口で、地下鉄と同様な入り口となっています。オレンジ色の中にある青丸のところに交通卡(交通カード)・トークンをタッチして入ります。その後、エスカレーターで、乗降ホームに出ます。

 写真4は、乗車後の交大站に向かう車上から撮ったものです。これは成温立体橋のところで、二環路の2階建て部がさらに、一般自動車道と公文専用道に分離し、後者が最上部に位置します。このように、二環路2階建て部には公文専用レインが設けられて、これが内側になっています。なお、本立体橋は、地上部で二環路と清江路が交差し、この上に清江路の立体橋、さらに二環路の立体橋が重なり、さらにそれが2段構成となって、それぞれが立体交差となる複雑な構造となっています。

 写真5は、運転士席です。右には監視カメラの映像モニターで、4画面に分割されています。

 写真6は、車内風景で、前方から後部を撮ったものです。ちょうど乗降中で、右にあるのが前部乗降口で後部車両部にも乗降口があり、2か所となっています。なお、左の乗降口は3か所で誤って外に出られないようにパイプでブロックされています。

 写真7は、営門立体橋を撮ったものです。ここは二環路と営門中路との交差点で、営門中路は西北へと都江堰市に行き、さらに国道213号として甘粛省蘭州市と成都市を結ぶ、幹線路です。高速道路が出来、現在は老成灌路と呼ばれています。そのため、成都市で最初に立体交差点が建設されたところです。従来からの立体交差はそのまま残し、さらにその上に二環路2階部を建設し、立体交差をしています。写真は、下に営門中路立体橋と地上の道路を見たものです。

 最後の写真8は、西南交大站に入ってきたK1線の車体全景です。このように乗降口には安全柵が設けられて、運転席から開閉を操作できます。また、車体は低床式構造(ノンステップバス)となっています。

なお、フォトアルバム「二環路成都快速公文(BRT)」はhttps://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpkizn8IFxtYQjZg7wです。

(2013.06.01)

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About kanazawa45

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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