安仁有軌電車(路面電車)―成都雑感〔123〕―

 2012年4月5日(木)に行った大邑県安仁鎮にはレトロな有軌電車(路面電車)が運行されています。大邑劉氏庄園を参観後に乗車したので、これを紹介します。2011年月春節(2月)に開通した有軌電車は、有軌電車總站(劉氏庄園・老公館)と游客中心站(老街・樹人街)との1.8kmを結んで、途中、新公館站(安仁民俗館)・劉湘公館站・安仁老街站・民国風情站の4停留場が設けられています。運行時間は9時~17時30分(土日は8時30分~18時)です。所要時間は約20分です。運賃は片道10元です。運行間隔は乗客があり次第で随時です(私が乗車したときは私のみで、駅舎内で係員に乗車したい旨を伝えると、10分ほど待ってくれと言われ、駅舎外のベンチで待機して乗車しました)。なお、南側に延伸して全長5kmの環状線として完成させる計画となっています。

 写真1は、有軌電車總站駅舎です。右側に見えるのが電車です。老公館の西に駅舎は位置しています。

 写真2は、側面から見た電車全景です。杭州俊士鉄路設備有限公司製造で、最高時速20km、車長9.7m・車幅2.2m・車内高2.2m、座席数34、定員90人です。車内は不燃処理をした木材が基本となっています。写真に見るように、ボディー横下部は1930年代の上海市での広告塗装仕様となっています。これには女性関係のが多く、もちろん繁体字表記で縦書き(横書き見出しは右から)となっています。現在車輌は「文博號」と「安仁號」との2両があり、正面の行き先表示には「中國博物館小鎭」とあります。なお、左側が進行方向で、先に車庫があり、車輌1両(安仁號)入っていました。

 写真3は、車内風景で、ご覧のように木材仕様であることがお分かりでしょう。座席には薄いクッションをひいてあります。もちろんエアコンなどの設備はありません。レトロなものですから。

 写真4は、中心街を走行中の車内から前方を撮ったものです。黄色のラインは電車の走行幅線で自動車などに注意を促すものですが、電車が走ることはあまりないので、停車中の車などはこれに注意せずに停まっており、電車はしばしば停止して、運転士は警笛を鳴らして移動を促すことになります。なお、運転士はレトロな制服(黒色)がありますが、今回はそうではありませんでした。なお、車掌は女性でこれにも制服があります。

 写真5は、終点の旅客中心站での電車です。左側が延伸予定です。

 最後の写真6は、安仁有軌電車車票(切符)です。ご覧のように繁体字表記で、横書きは右側からです。

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フォトアルバム「成都(大邑県)・安仁鎮路面電車」はhttps://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpkrjmdx6FBqT9f91gです。

(20012.04.08)

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About kanazawa45

中国に長年にわたり在住中で、現在、2001年秋より、四川省成都市の西南交通大学外国語学院日語系で、教鞭を執っています。 専門は日本中世史(鎌倉)で、歴史関係と中国関係(成都を中心に)のことを主としていきます。
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